奄美大島
2022.11.16 「せとラジ」に出会う
「あまみエフエム ディ!ウェイヴ」を聴き始めて1年7ヶ月。
そうした中、今回、奄美大島の他のコミュニティラジオはどうなのかを調べていたら、せとうちラジオ放送「せとラジ」に出会ってしまいました。
出会ってしまったというのは、「エフエムうけん」、「エフエムたつごう」は、以前から知っていましたし、2021年に「エフエムせとうち」が閉局して、2022年に「せとラジ」が開局したところまでは知っていました。
しかし、今までは、実際に興味を持って他のラジオ局を聴く、というところまではいきませんでした。
それが、今回、どんなラジオ局なのかと聴いてみると、「せとラジ」には、他のラジオ局とは異なる新しい試みの実戦や、生まれたばかりのコミュニティラジオとしての活力を感じ、このようなラジオ局があるのだと驚いてしまいました。
また、それぞれの分野で才能のある人たちが、力を出し合って新しい試みに挑戦しているようにも感じました。
「せとラジ」の朝の生放送情報番組である「あさラジ」は、スタジオの様子を YouTube で生配信していて、こちらからも、どんな人たちが放送しているのがわかり、スタジオの外の様子も伝わって来ました。
これを見ていると、今ならこんなこともできるよ、ということがわかっていますが、「せとラジ」では、既に、この見せる情報発信ツール(YouTube)を活用していて、ラジオ局とリスナーとの距離を大変近いものにしており、これが、今後、更に、どのように化けていくのか(変化していくのか)、大変興味深く感じました。
是非、どんな事ができるのか、この可能性を追求して欲しく思いました。
そして、スタッフは少人数なのだと思いますが、情報発信もよく考えられていて、ウェブサイトの更新、YouTube 、Instagram 、Twitter 、facebook での発信の切り分けもスマートに感じました。
また、それらの SNS のコンテンツを拝見する中で、直近の「子ども食堂」の YouTube 動画にも、ひときわ熱いものを感じました。
そして、是非、この動画は多くの人に見てもらいたいし、瀬戸内町(奄美大島)を知って欲しいと思いました。
奄美大島らしいなぁと感じると共に、事務局長である長井聡子さんの行動力にも感心し、また、登場したそれぞれの人たちに、感動を覚えました。
この奄美大島らしいなぁというのは、離島であるこの地域だからということと、このような心ある人たちが集まっているということと、自分たちの時間の楽しみ方を持っているということです。
そして、「せとラジ」立ち上げの経緯を調べていくと、その事務局長である長井聡子さんにも、大変興味を抱きました。
そして、長井聡子さんって、どんな人なのだろうと思い、彼女の Twitter や Instagram を拝見しました。
恐らく、いろいろなものに挑戦し、挫折もあって、試行錯誤の上の今があるように感じ、この後の活躍も、見てみたく思いました。
そして、今度、古仁屋に行ったら、丸屋レストランにも行ってみたいと思いました。
- 「せとラジ」のホームページ https://setoradi768.themedia.jp
- 「子ども食堂」の YouTube 動画 https://www.youtube.com/watch?v=C8cBBEmIuDE
2022.11.17 一部修正と加筆
2022.11.19 一部修正と加筆
2022.04.10 あれから一年
昨年の4月、偶然「あまみエフエム ディ!ウェイヴ」に出会い、そこから奄美に注目し、音楽にも強く惹かれて行きました。
そして、それからちょうど一年。
この間、いろいろ感じることがあり、それを整理することにしました。
まずは、奄美の歴史ですが、知らないことが多過ぎました。
奄美は、15世紀の中頃、隣の琉球国に征服されてしまい、その後、薩摩藩の琉球国侵攻に伴い、今度は、薩摩藩統治の社会になってしまいました。
そして、そこからは、以前とは異なる厳しい生活が待っていて、薩摩藩に都合の良い生活を強いられるようになりました。
そして、薩摩藩は、奄美での利益を最大限に活かし、日本の明治維新にも繋がって行ったことは、本当に驚きでした。
おそらく、奄美の人々の厳しい生活がなかったら、明治維新の流れも変わっていたのかもしれません。
そして、戦後は、日本国からの強制的な分断、食料不足が厳しくなる中、日本復帰運動を経て日本復帰という、目まぐるしく変化する社会を経験し、他の地域にはない独特のアイデンティティ、生活観が育まれたように思います。
そして、音楽も、そのような生活の影響を受け、変化し、現在に至っていると思います。
そして、その魅力を整理すると、他にはない、奄美群島という地域で生まれた音楽そのものに魅了されたということでした。
これはとても重要なことで、こんな時、いつも心に思うのは「奄美大島なのよ」なのです。
これは、タナカアツシさんの「大島エレジー」の中のフレーズなのですが、この曲の歌詞を含め、私の中でいつも共鳴する言葉です。
また、奄美を知り、とても不思議な感覚になることがありました。
昨年「ディ!ウェイヴ」を知った時、以下のように書きました。
> 変な表現になりますが、「ディ!ウェイヴ」を聴いていると、日本国を小さくした形で、全てが詰まっているように感じ、これだけで充分と感じてしまいます。
この感覚は、どこから来るのだろうと思いました。
そして、思い至ったのは、奄美(奄美群島)には、日本の時間軸とは異なる、島独自の時間軸があって、時が流れているということでした。
そのため、日本の時間軸で過ごすことも一つであり、奄美(奄美群島)の時間軸で過ごすことも、同じ一つと思いました。
二つの時間軸を同時に生きることはできないのですから、どちらを選んでも、それで充分と思いました。
例えば、今(旧暦3月3日)、島では、「三月節句(サンガツサンチ)」の時期を迎えていて、貝拾いをしたり、ヨモギを混ぜたフツモチを食べたり、初めて生まれた子供を海岸に連れ出して、海水に浸かることで夏の風邪を引かないという慣わしをしたりしていて、これは、日本の時間軸にはありません。
この二つの時間軸の話ですが、音楽の世界でも、全く同じような構図が成り立っていました。
それは、日本全国に向けた歌と、奄美群島のみに向けた歌があって、私には、この奄美群島のみに向けた歌が、とても魅力的でした。
「ディ!ウェイヴ」を毎日聴くようになり、流れてくる、気になる曲については、ミュージシャンと曲名の問い合わせをし、CDを購入しました。
そして、CDを手元に、ミュージシャンの思い、アルバムに託した思いを知ろうとしました。
この一年間、とても魅力的なミュージシャンに出会うことがあったり、そうでないと感じることもありました。
そして、魅力を感じたCDについては、その一部を「My Favorite CD」として整理をしました。
振り返ってみると、強く心惹かれたのは、奄美(奄美群島)に生まれ、その中で感じた思いを自分の言葉で語り、歌ったもので、そこに強く惹かれて行きました。
また、「ディ!ウェイヴ」を聴くことで、奄美群島の多くの歌を知ることができました。
そうした中、ちょっと異質であり、面白いと感じたのは、次のグループでした。
- Sparkling☆Point
- Melavie
- キラリ
こちらは、音楽をリアルタイムに聴いているのですが、最初の2つのグループは、今はもう存在していなくて、嘗て、奄美でこんなグループがいたことを知り、大変驚きました。
特に、Sparkling☆Pointについては、メジャーデビューして、GIZAだったのに知りませんでした。(GIZAのミュージシャンは、嘗てよく聴いていました)
面白い曲がいくつかあり、この「いきゅんにゃかな」のアレンジも面白いと思いました。
Melavieについては、島ひとみさんの存在がとても大きく、もっといろいろ聴きたいと思ったグループでした。
そして、島ひとみさんの作り出す楽曲についても、もっといろいろ聴きたいと思いました。
キラリについては、誕生の経緯が面白く、早く、今、手元にある楽曲だけでもアルバムにして欲しいグループです。
そして、出会えた「あまみエフエム ディ!ウェイヴ」についてです。
先に書いた、島独特の影響もあると思いますが、今まで、このような放送局は聴いたことがなく、とても独特な放送局であると感じています。
放送内容も、それぞれの番組が入念に検討されていて、地域で必要とされている情報、話題を、それぞれの年代に向けて放送されているのが素晴らしく感じます。
その発信役は、島で活躍している人、島外で活躍している人、島外から島に来た人、若い人、中高年の人、シマユムタ(シマの方言)がわかる人、奄美群島のそれぞれの島の人など、多岐にわたっています。
この番組構成については、表には出て来ませんが、島の現状とその先を思い続けた代表の麓憲吾氏の影響が非常に大きいものと思っています。
そして、放送担当の渡陽子さん、東蘭さん、麓瑠羽音さんのそれぞれのキャラとバランスがとても面白く感じます。
また、ボランティアパーソナリティ(ボランティアスタッフ)の丸田泰史さん、坂井三智子さん、當郷裕之さん、とっこにゃんさんについては、それぞれの魅力を感じ、番組を楽しませてもらっています。
今後も、ますます、それぞれのパーソナリティがどのように変化していくのかを楽しみにしていて、番組も、何かが変化する場合、どこをどのように変えたかったのか、その思いを感じたく思っています。
「ディ!ウェイヴ」は、そんな魅力のあるラジオ局だと思っています。
以下は、今感じていていることを記載しました。
- 昨年は、奄美に対して前のめりで、奄美民謡も理解したいと思っていました。そのため、積極的に奄美民謡のCDも購入しました。しかし、今は、その気持ちが薄らぎました。その理由は、言葉がわからないという現実があるし、そもそも、歌は、自然と心に響くもので、奄美民謡の対象が私でないことを理解したからです。(前山真吾さんが言うところの「なちかしゃや~」の対象ではありませんでした。私には私の「なちかしゃや~」があると思いました)
- 二つの時間軸と書きましたが、奄美と、こちら(関東地方)とで「違いはいろいろあるなぁ」と感じました。しかし、時間軸が違うので、それぞれで魅力のある景色は、大きく異なります。
- 坂井美智子さんが「名瀬では集落行事が無かった」と言っていましたし、新元一文さんの島の行事を調べる活動などを見ていると、奄美大島の中でも、名瀬は特別なのかなぁと思いました。
- 昨年、初めて奄美大島に行き「今年もまた行きたいなぁ」と思っています。そして、奄美群島のまだ行けていない島にも興味があるので、そこをどうしようかと思っています。
- 奄美群島の音楽は、島の存在する位置により、大きく違いを感じます。例えば、沖縄に近い、与論島と沖永良部島は、三線であり、琉球テイストを強く感じるものがあります。それに対して、徳之島や奄美大島、喜界島は、三味線であり、沖縄との違いを感じます。
- 昨年「ディ!ウェイヴ」を聴き始めた時、どんな放送がされているのかわからなかったため、ほとんどの時間帯の放送を聴いていました。そして、徐々に、番組の傾向がわかり、どんな人に向けた放送番組なのかを理解するようになりました。その結果、今では、一日の時間帯の中で、自分に合った番組を、楽しみに聴くようになりました。
- CDアルバムを聴く際、集中してそのアルバムに託した思いを知ろうと聴く中、とても心地良いと思って購入したCDが、よく聴くと、琉球のメロディと似ているなぁと思い始め、奄美にもこんなメロディがあるのだと調べてみると、全国的にとても有名な作曲家の曲であり、改めて聴きなおしてみると「なるほど~、ここで流れている風は、奄美の風ではないなぁ~」と、がっかりすることがあったり、歌詞にインパクトがあり、面白いと思って購入したCDが、作詞作曲を確認すると、そのいずれもが本人でなく、とても残念に思うこともありました。
2022.04.13 今感じていることを追記しました
2022.04.21 微妙な表現の変更をしました
2022.04.28 微妙な表現の変更をしました
2022.04.30 記述の一部を変更しました
2022.05.05 記述の一部を変更しました
2022.05.19 微妙な表現の変更をしました
2022.05.24 旧暦3月3日の行事として「ハマオレ(浜降)」と書きましたが、訂正しました
2022.05.25 微妙な表現の変更をしました
2022.08.24 微妙な表現の変更をしました
2021.08.29 あまみエフエム ディ!ウェイヴ
2012年より、台湾のインターネットラジオ(POP Radio Fm91.7)を中心に、日々を過ごしていました。
それが、2018年暮あたりから、突如、日本語が恋しくなり、日本のインターネットラジオにスイッチしました。
そして、国内のインターネットラジオを巡る中、「MUSIC BIRD」を中心に、首都圏の放送局や、石垣島の「サンサンラジオ」など、時間帯により、番組を切り替えながら、ラジオ放送を楽しんでいました。
そうした中、この春の番組改編に伴い、今まで聴いていた「MUSIC BIRD」のお気に入りの番組が終了してしまいました。
その為、それに代わるような番組はないのかと、再度インターネットラジオを物色。
そして、偶然に巡り会えたのが「あまみエフエム ディ!ウェイヴ」でした。
聴き始めると、ここには、今までのラジオとは大きく異なる、独特の世界があることを知り、強く惹かれていきました。
また、一頃、良く聴いていた曲が流れてきたことも、懐かしく、嬉しく思いました。
そして、いろいろなことに気づき始めました。
関東地方に生まれ、不自由なく過ごしてきた毎日でしたが、奄美大島を知ることで、今まで知らなかった、全く異なる世界があることを知りました。
そして、奄美大島がどんなところなのか知りたく、奄美大島の本を読みました。
すると、ますます興味が増してしまい、次々と本を読み、更にいろいろ知りたくなりました。
- 「奄美群島おもろの世界」 福 寛美/著 南方新社
- 「きょら島慕情」 海野さだ子/著 南方新社
- 「奄美の歴史入門」 麓 純雄/著 南方新社
- 「奄美自立論 ─四百年の失語を越えて─」 喜山荘一/著 南方新社
- 「奄美、もっと知りたい(増補版)―ガイドブックが書かない奄美の懐―」 神谷裕司/著 南方新社
そして、奄美の歴史を知ることで、今まで見えて来なかった日本の歴史も見えてきました。
奄美のシマグチ(シマユムタ)にも、興味を感じました。
一つの島の中で、なぜ言葉が異なるのだろうと思いました。
そして、もっと詳しく奄美を知りたくなり、以下の本を読みました。
- 「復刻 奄美に生きる日本古代文化」 金久 正/著 南方新社
興味は尽きません。
そして、多くの日本人が忘れている、大切な世界が、ここには残っているように感じました。
八月踊り、朝花節(あさばなぶし)は、万葉集につながる世界のように感じました。
また、先月、奄美博物館の館長であった高梨修さんが番組に出演されていて、奄美との出会い、奄美の魅力を伝える放送は、とても興味深いものでした。
そして、「あまみエフエム ディ!ウェイヴ」を聴くことで、忘られつつあった世界を、再び、取り戻せるような気持ちになりました。
「ディ!ウェイヴ」のアナウンサーのキャラも、とても魅力的でした。
渡陽子さん、石岡真夏さん(現在は、退職されてしまいました)、東蘭さんのシマグチを聴き、その人柄は、こちらにも多くのものが伝わってきました。
そして、流れてくる音楽も、素晴らしく感じました。
もともと、若い頃より、沖縄の音楽に魅力を感じていて、自分自身、「大好きな音楽は、このような世界なのかなぁ」と感じていました。
そして、「ディ!ウェイヴ」から流れてくる音楽を聴いていると、沖縄の音楽とは異なる、更に、大好きな音楽に近づいていくように感じました。
懐かしい未来へ
「唄島プロジェクト」
「ディ!ウェイヴ」から流れて来る、この楽曲も、いろいろな思いを発信しつつ、奄美大島の今を表現しているように感じました。
2018年。
ライブハウス「ASIVI」のオーナーの麓憲吾さんにより、奄美大島出身の15組(16組?)の島唄者やアーティストらと共に作り上げられたものでした。
そして、「ディ!ウェイヴ」を聴き、奄美は、正に唄島なのだと感じました。
知れば知るほど、素晴らしく思います。
~~通りのお店の親父さんがバンドを組んでいたり、学校の先生がフェスティバルで唄を披露したり、暮らしと唄が一緒になっているところが羨ましく感じました。
また、七夕やお盆の過ごし方など、島独特の世界があって、いつまでも残せるとよい文化だと感じました。
はまだゆかり 光の雨
はまだゆかりさんの「光の雨」というアルバムに収められている「月の道」を聴いていると、それがとても大事な世界であると感じます。
また、放送の中では、かつて奄美で起こった出来事などが、普通に放送されます。
その普通に放送されるというところは、今では、とても大事なことのように感じます。
次の世代に伝えられなければならないこともあります。
変な表現になりますが、「ディ!ウェイヴ」を聴いていると、日本国を小さくした形で、全てが詰まっていてように感じ、これだけで充分と感じてしまいます。
そのため、今までのように、時間帯により、放送局を切り替えることもなくなってしまいました。
とても不思議な状態です。
そして、変化し、忘れ去られていく出来事の中に、忘れてはならない大切なものがあることを強く感じます。
サモケンうたの本 ムルフィール2021
最後に、私自身、とても残念に思っているのは、今まで、奄美大島への出会い(気づき)がなかったことでした。
思い返せば、大山百合香(沖永良部島出身)さんや我那覇美奈さんがデビューした頃、注目して何枚か CD を聴いていました。
また、城南海さんや中孝介さんもそうであり、元ちとせさんについては、ライブにも行っています。
しかし、歌手には注目していましたが、奄美大島に注目とはなりませんでした。
2011年頃、石野田奈津代さんが奄美大島に惹かれていて、その頃の彼女のライブにも何回か通いました。
そして、宇検村とまで名前が出ていたにもかかわらず、ここでも、奄美大島に注目とはなりませんでした。
本当に、悔やまれます。
2021.08.29
2021.11.18 微妙な表現の変更をしました
2021.12.19 微妙な表現の変更をしました
2022.01.05 はまだゆかりさんのアルバム「光の雨」の画像を変更しました
2022.10.01 微妙な表現の変更をしました
2024.11.04 微妙な表現の変更をしました